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コラム2016.12.1

【コラム】マイナンバー制度と法定調書

筆者:今泉

マイナンバー制度の導入により、平成28年1月1日以後の金銭等の支払い等に係る法定調書を税務署に提出する場合には、法定調書の提出義務者及び支払を受ける方等のマイナンバー及び会社の法人番号の記載が必要になります。そこで、法定調書等の留意点についてご説明します。

給与所得の源泉徴収票

税務署に提出する、平成28年分以後の給与所得の源泉徴収票には、支払を受ける方等のマイナンバー及び会社の法人番号の記載が必要です。

留意点
  • 「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出する人は、提出者本人、控除対象配偶者及び控除対象扶養親族のマイナンバーなどを記載します。
  • 税務署に提出する給与所得の源泉徴収票には16 歳未満の扶養親族のマイナンバーの記載を要しませんが、市区町村に提出する給与支払報告書には記載が必要になります。
  • 本人交付の給与所得の源泉徴収票には、マイナンバー及び法人番号は記載しません。マイナンバー等の記載のない給与所得の源泉徴収票であっても確定申告等の添付書類として使用することができます。

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書

平成28年1月1日以後に提出する、給与所得の扶養控除等(異動)申告書については、給与所得者のマイナンバーのほか、控除対象配偶者等のマイナンバーの記載も必要になります。

留意点(平成28 年度改正項目)
  • 会社にマイナンバーなどの事項を記載した帳簿が事前に備えられている場合、以下の申告書を提出するときは、マイナンバーの記載を要しないこととされました。
    イ 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
    ロ 従たる給与についての扶養控除等(異動)申告書
    ハ 退職所得の受給に関する申告書
    ニ 公的年金等の受給者の扶養親族等申告書
  • 扶養控除等申告書へのマイナンバーの記載を不要とするために備える帳簿には、以下の事項を記載する必要があります。
    イ 扶養控除等申告書に記載されるべき提出者本人、控除対象配偶者、控除対象扶養親族等の氏名、住所及びマイナンバー
    ロ 帳簿の作成に当たり提出を受けた申告書の名称
    ハ ロの申告書の提出年月
  • 年末調整提出書類のうち、以下の申告書については、マイナンバーの記載を要しないこととなりました。
    イ 給与所得者の保険料控除等申告書
    ロ 給与所得者の配偶者特別控除申告書
    ハ 給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書

その他の法定調書

平成28年1月1日以後に支払が確定した報酬等の支払に関する法定調書等には、支払を受ける方等の氏名(名称)・住所等のほか、マイナンバー又は法人番号の記載も必要になります。
そのため、報酬や不動産の賃料など一定の支払をする方がその支払に関する法定調書を税務署へ提出する場合には、支払を受ける方からマイナンバー又は法人番号の提供を受ける必要があります。

<出典 国税庁 源泉徴収事務・法定調書作成事務におけるマイナンバー制度/社会保障・税番号制度<マイナンバー>FAQ>

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